ぼくはいくつの顔を持っているか
仕事中の顔と、プライベートの顔。
まず、その二つは別の顔。
仕事中の顔をさらに分けると、
管理職としての顔。
部下としての顔。
医療者としての顔。
プライベートの顔は、もっと多い。
夫として。
父親として。
子どもとして(両親は健在)。
実の弟・兄として。
義理の弟・兄として。
地域の住民として。
友人として。
知人として。
人によっては、もっとたくさんの顔を持っている。
そしてその顔は、それぞれ独立してはいない。
互いに影響し合いながら、毎日生活を送っている。
面白いのは、同じことをしていても、そこから受け取る感情が変わること。
子どもがいなかった頃と、子どもが生まれてから。
働くことへの考え方も、取り組み方も、同じではなくなる。
一緒に働いている女性スタッフに、2人目の育休明けに聞いてみたことがある。
「仕事、大変じゃない?」
返ってきたのは、こんな言葉だった。
『育児のほうが大変です。
子どもは、予想できないことが多いので。』
母親という顔が増えたことで、仕事の位置づけが変わったのだと思う。
仕事が楽になったわけではないと思う。
大変さを測るものさしが、仕事の外にもできのだと思う。
管理職をしていると、
スタッフの取り組み方が変わったことに気づく瞬間がある。
良い変化もあれば、そうでない変化もある。
その原因を、職場の中だけで探すのは難しい。
顔が増えたのかもしれないし、減ったのかもしれない。
それは職場の外で起きている。
でも、そこを根掘り葉掘り聞くのは違う。
そもそも、職場以外のことにぼくは関われない。
だから、できることは限られている。
まず、変化を受けとめること。
時間が解決してくれることもある。
解決してくれないこともある。
どちらも起こると知ったうえで、その両方を受け容れる力をつけていく。
最近は、そう思う。



職場での言動や態度の変化が、実は職場外での「顔(役割)」の増減や環境変化から来ているという視点にすごく納得しました。変化の原因をすべて職場内で探そうとせず、関われない領域があることを認識した上で、まずはその変化をそのまま受け止めるという姿勢は、現場で人を支える上でとても重要だと感じます。